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企業ブランディングとは?目的や実施方法、成功事例を紹介

2021/09/16(最終更新日:2023/07/13)

#ブランディング事例

ブランディング

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「競合他社との差別化ができていない」、「優秀な人材を採用できない」といった悩みを抱えている企業は、もしかしたら「企業ブランディング」がうまくいっていないのかもしれません。ブランディングといえば製品・サービスのブランディングがイメージされがちですが、企業自体をブランディングすることもあるのです。

 

本記事では企業ブランディングの基礎から詳しく解説していきます。

企業ブランディングとは?

企業ブランディングとは、企業が共有したい理念を社内外に発信することで、ステークホルダーの共感を得るための活動です。一見似たような取り組みやサービスが乱立する昨今の市場状況において、企業ブランディングによって「なぜ私たちの会社でなければならないか」を周知することは欠かせない時代になっています。

製品ブランディングとの違い

製品ブランディングはその名の通り、「製品」をブランディングします。パッケージやキャッチコピーなどで消費者に共有したいイメージを発信し、製品のブランドを確立する活動です。製品ブランディングによって付加価値を高めることができます。

インナーブランディングとの違い

インナーブランディングとは、企業のブランドコンセプトを定義し、それを社員に浸透させるための一連の活動のことです。インナーブランディングを行うことで、従業員満足度や従業員エンゲージメントの向上が期待できます。

 

なお、企業ブランディングと製品ブランディングとは、「何を」ブランディングするかの違いがありますが、インナーブランディングは「誰に」ブランディングするかで特徴づけられます。

企業ブランディングの目的・重要性

企業ブランディングの最大の目的は、競合他社との長期的な差別化を図ることです。差別化ができれば、他社との違いに魅力を感じた求職者が集まってくるため、人材採用面への好影響も期待できるのです。さらに、融資や投資が集まり、資金調達が容易になります。

 

また製品ブランディングは即効性があるものの、効果は一時的なものに限られます。そのため、長く愛され続ける企業・ブランドであるためにも企業ブランディングは欠かせません。

企業ブランディングの手法

企業ブランディングの手法は以下の通りです。

 

    1. 企業の現状分析
    2. ブランドコンセプトの策定
    3. ブランドの提供価値の決定
    4. 浸透施策の策定・実施
    5. 認知・共感の検証

 

どうやってPRするか(上記ではステップ4)に目が行きがちですが、より重要なのは1~3の準備段階です。とくにステップ1の「現状分析」には十分な時間をかける必要があります。その理由も含めて、それぞれのステップを詳しく解説していきます。

1.企業の現状分析

企業ブランディングの第一歩は自社の現状分析です。ただし自社の現状分析といっても、分析対象は大きく2つに分けられます。

 

1つは環境分析です。世の中の流れを把握し、自社はどのような方針をとるべきか分析します。環境分析のフレームワークとしてPEST分析があります。外部環境をPolitics(政治的要因)、Economy(経済的要因)、Society(社会的要因)、Technology(技術的要因)によって分析する方法です。

 

もう1つは自社の分析です。現時点で自社が社会的にどのように認知されているか、強み(弱み)はなにか、他社との差別化が図れる点は何か、といったことを分析し、経営戦略を立てます。分析手法(フレームワーク)には、3C分析があります。3Cとは、Company(自社)、Competitor(競合他社)、Customer(顧客)のことです。

 

企業ブランディングでは、以上の分析に十分な時間をかけなければなりません。もし分析を疎かにすると、社会が自社に求めていることとは全く異なる、見当外れなブランディングになる可能性があります。場合によっては既存の賛同者が違和感を抱いて離れてしまうこともあります。

2.ブランドコンセプトの策定

続いて現状分析を参考にブランドコンセプトを策定していきます。ブランドコンセプトとは、企業の普遍的な価値である理念や、目指す未来像を端的に表したフレーズで、企業ブランドのイメージ形成に寄与する重要な要素です。ブランドコンセプトは外部のステークホルダーを意識するのはもちろんインナーブランディングの観点から、従業員も愛着を感じられるものでなければなりません。

 

以上を踏まえてブランドコンセプト策定において意識しなければならないのは、「企業だけでなくステークホルダーも望む社会提供価値や未来像を提示する」ことと、「従業員が誇りを持てる理念とビジョンを指し示す」ことです。

3.ブランドの提供価値の決定

ブランドの提供価値とは、ブランドから得られる喜びのことです。そして、ブランドの提供価値をステークホルダーに共感してもらうことでブランドは確立してきます。したがって、具体的な浸透施策の前に提供価値を決定することは欠かせません。

 

提供価値は以下の観点から明確化すると良いです。

 

    • 実利価値・・・品質や性能、ユーザビリティが与える喜び
    • 感性価値・・・デザイン・ブランドイメージが与える喜び
    • 情緒価値・・・実感・体験が与える喜び
    • 共鳴価値・・・自己表現・社会実現が与える喜び

4.浸透施策の策定・実施

次に、ブランドを世の中に広く認知してもらうための具体的な浸透施策を策定し実施します。ブランドの浸透施策は「ロゴ作成」「TVCM」「Webサイト」など様々な媒体がありますが、強固なブランドを確立する上で重要となるのは、メッセージに一貫性を持たせることです。

5.認知・共感の検証

社外への浸透施策(アウターブランディング)を打ち出したら、定期的に認知・共感の度合いを検証しましょう。検証方法にはアンケート調査などがあります。調査によって、「あまり認知されていない」「コンセプトを思い通り受け取ってもらえていない」などの課題が見つかれば、プロモーション媒体を変更したり、そもそものブランドコンセプトを見直したりする必要があります。

企業ブランディングの成功事例

ブランディング成功事例

企業ブランディングに成功した事例として、以下のものがあげられます。

 

    • キリンビバレッジ(「生茶」シリーズ)
    • セリア
    • エニタイムフィットネス

 

どの企業も名前を見ただけで、安心感やわくわくする感情がど自然と湧いてくるでしょう。これこそがまさに企業ブランディングが成功している証です。ではなぜ、企業名だけで様々な感情を呼び起こすのか具体的に見ていきましょう。

キリンビバレッジ(「生茶」シリーズ)

キリンビバレッジでは、2021年4月に「新時代へ。」というキャッチコピーのもと、「生茶」シリーズのペットボトルを100%リサイクルペットボトルに一新し、ラベルレスも推進しています。環境に配慮した取り組みであるのは言うまでもありませんが、その裏には長期的な販売戦略が隠れているのです。

 

「生茶」の中心顧客は40~50代ですが、環境問題に対する気運の高まりは若者世代で起こっています。つまり「生茶」シリーズで行われているブランディングは、中心顧客に向けられたものではなく、若者にターゲットを絞ったものとなっているのです。

 

新規顧客の獲得を企図しているようにも見えますが、むしろ将来に向けて顧客の確保を行なっていると見るべきでしょう。環境問題への関心が高い若者世代が10~20年後に中心顧客の世代となったとき、「環境に配慮している」というブランドイメージがあるお茶を手に取るようになるはずです。すると、早くから環境に優しい取り組みをしていた「生茶」に手が伸びるのではないでしょうか。まさに「新時代」を見据えたブランディングです。

 

キリンビバレッジの事例についてさらに詳しく知りたい方は、

「心のイメージを変える」ブランディング-キリンの事例から紐解く」の記事を参考にしてみてください。

セリア

セリアは「Color the days 日常を彩る。」というブランドコンセプトを掲げ、企業ブランディングに成功しています。主婦1021人を対象にしたカジナビの調査によると、セリアは「好きな100円ショップ」で1位に輝いています。

 

注目すべきは、売り上げ自体はダイソーに次いで2位であるという点です。売り上げで劣っていても好感度は最も高いというのは、まさに企業ブランディングが成功している証拠ではないでしょうか。 先の調査でもセリアを選んだ理由として、「かわいい」「おしゃれ」という声が多く、「Color the days 日常を彩る。」というコンセプトが浸透していることが分かります。

 

セリアの事例についてさらに詳しく知りたい方は、

セリアが届ける<Color the days>アイデア創造の場へ」の記事を参考にしてみてください。

エニタイムフィットネス

エニタイムフィットネスは「ヘルシアプレイスをすべての人々へ」という理念のもと、フィットネスジムに対するイメージの刷新を行っています。

 

フィットネスジムというと、「料金が高い」「システムが複雑そう」といったイメージがつきもの。しかし「すべての人々へ」としている通りエニタイムフィットネスでは、「24時間年中無休」「低価格(月会費1万円以下)」「全店利用可能」といった破格のサービスを展開しているのです。これにより、フィットネスジムの敷居を低くすることに成功しています。

 

エニタイムフィットネスの事例についてさらに詳しく知りたい方は、

エニタイムフィットネスが描く、新しいブランド像」の記事を参考にしてみてください。

企業ブランディング成功の秘訣は潜在需要の把捉

上記3つの成功事例から言えることは、企業ブランディングにおいては潜在需要の把捉が重要であるということです。「企業ブランディングの手法」の見出しで紹介した手順に重ねれば、「現状分析」に当たります。

 

キリンビバレッジの事例では、若者の環境問題に対する危機感をうまく捉えています。環境への配慮が重要だと分かっていても、個人で大きな取り組みを行うのは難しいでしょう。。とはいえ、現状に甘んじることも後ろめたい。「生茶」シリーズのブランディングは、そのような葛藤にソフトに入り込んでいくものでした。

 

セリアでは「『安さ』は重要だけど、『安っぽい』のはイヤだ」という、いわば「ケチっぽさを表に出しづらい感情」にうまく寄り添っています。またエニタイムフィットネスでも、「フィットネスジムに興味はあるが、敷居が高い」と感じていた多くの人に歓迎されました。

 

企業ブランディングでは、ブランドコンセプトによって企業が実現したい未来を表現します。しかし、どれだけ新しい価値観を打ち出しても、どこかで社会の潜在需要に紐付いていなければ空回りで終わってしまいます。つまり、「実現したい」は「実現してあげたい」という想いに裏づけられている必要があるのです。

まとめ

複雑化するマーケットで優位に立つために、自社を広く認知してもらう必要があります。企業ブランディングはまさに競合他社との差別化を図り、ステークホルダーにブランドコンセプトへの共感を促す活動です。

 

しかし、企業ブランディングではフレームワークを活用した現状分析や浸透度検証のアンケート調査などが必要となるため、ノウハウを持たない企業にとってはハードルが高く感じられるかもしれません。

 

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