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企業が「危機的状況」を乗り越えて生き残るには「インナーブランディング」が必須

2015.11.16

#インナーブランディング #ブランディング・レビュー

昨今、「コンプライアンス」とか「コーポレートガバナンス」という言葉が日本でも聞かれるようになり、モノやサービスを売ることだけに注力しがちだった日本の会社が、ビジネスを存続していくには何はともあれ「企業のリスク管理」をまず念頭に置かなければならないのだと認識しはじめている。

 

企業経営においてさまざまな「危機的状況」に直面することは日常茶飯事だが、特に「企業の労働環境の不整備」から会社が倒産に至ることすら珍しくなくなってきている。そのような現状において、「企業リスク管理」および「コーポレートガバナンスとコンプライアンス」の面から、危機的状況を未然に防ぎ、あるいは乗り越えることで「うまくやっていける」つまり「生き延びていける」会社とできない会社の違いを考えてみたい。

 

あらゆるコミュニケーションのスピードがひと昔前に比べると格段に高まった現代のオープンなインターネットネット環境において、特にSNSなどのメディアを通じた個々の社員の行動やコミュニケーションを会社が強制的に管理し歯止めをかけるのはほぼ不可能である。また、社員がメディア上で「行動」する場合、特に会社の労働環境などについて発言・書き込みをすることが非常に多くなってきている。これは現代の企業にとって多大な「リスク」だ。しかし、多くの企業はそれを認識していながらも、特に日本企業の多くが何をどうすれば良いのかわからないまま具体的な策を講じていないのが現状である。

 

とはいえ、まだ圧倒的少数であるとはいえ、このような状況下で「うまくやっている」企業も存在する。それらの企業に共通することは何かと言うと、

 

「社員一人一人が自ら自分の会社の働く環境を良くして行きたいと感じ、考えながら行動している」

 

ということである。では、そのような「社員一人一人が自ら自分の会社の働く環境を良くして行きたいと感じ行動する会社」は、そうでない会社と何が違うのだろうか。

 

それは、「企業文化を社員全体にしっかりと浸透させているかいないか」、即ち、しっかりとした「インナーブランディング」をきちんと実行しているかどうかである。

 

「インナーブランディング」とは、企業の理念とカルチャーを明文化、画像・映像化し、社員全員(入社前の応募者を含む)に明確に理解浸透させるのと同時に、その企業理念・カルチャーを反映した社内規定、職務明細書、評価報酬体系を構築、文書化し、企業理念・カルチャーを基盤とする企業労働環境について社員全員に理解、共有させる一連の社内向けブランド構築プロセスのことだ。

 

危機的状況下では、この「インナーブランディング」によって社員全員に理念がしっかり伝わっているかどうかで会社が生き残れるかどうか、あるいは危機的状況を乗り越えて復活できるかどうかが決まるのだ。

 

社員が自分の会社の理念・カルチャーを理解し、それを基盤として成り立っている労働環境について「納得」した上で働いていなければ、いくら表面的な研修をしたりルール作りをしたところで、会社の悪口や自身の不満をSNS等に書き込んで流布してしまうのである。文書のみならず、写真や動画まで簡単に投稿できてしまうご時世、企業の「メッキ」は簡単に剥がれてしまう。

 

また、そのような社員の行動が起こる要因として、「会社がきちんとコンプライアンス教育をしていない=何をやっていいのか、悪いのか、について明確に教育していない」という点もあげられる。しかし、単に教育や研修をするだけでは全く意味がない。インナーブランディングをしっかりと実行し、社員が企業理念とカルチャーをしっかり理解した上で適切な社員教育を行なうことで、社員同士による互いの抑制、つまり、やって良いこと、悪いことを「周りが進んで教えてあげる」ような環境を会社内につくることができるのだ。今後企業が生き残っていくにはそのように「社員一人一人が自ら会社の働く環境を良くしていく」という会社作りをしていかねばならないのだ。そのために「インナーブランディング」が不可欠なのである。

 

次回は「インナーブランディング」についてもう少し具体的なお話をしてみたい。

筆者プロフィール
野田大介
コンサルタント

 

■略歴
神奈川県生まれ 神奈川県立七里ガ浜高等学校
立教大学 理学部 数学科卒。
The University of Alabama MBA 経営大学院修了

 

14年半の米国在住後帰国。MBA修了後、米国にて建設会社でプロジェクトマネジャー、化粧品会社にて米国支社長、帰国後マーケティングリサーチ会社勤務。

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