コーポレートサイトとは?制作する目的・内容・実例を紹介
2023/04/13(最終更新日:2023/04/13)
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コーポレートサイトとは、顧客や株主・従業員などに向けて企業情報を提供するためのWebサイトです。他社のコーポレートサイトを見て、自社のサイトの制作や改善が必要か検討中の方もいるでしょう。
この記事では、コーポレートサイトの概要を踏まえ作る目的や、含まれるコンテンツの例、魅力的なコーポレートサイトの実例などを紹介します。ECサイトなど企業が作る他のサイトとの違いにも触れるため、ぜひ参考にしてください。
コーポレートサイトとは?
コーポレートサイトとは、主要なステークホルダー(取引先、株主、従業員など)に対してあらゆる企業情報を提供するためのWebサイトです。計画的に作られたコーポレートサイトは優秀な営業担当者や広報担当者の役割を引き受け、ビジネスを強力にサポートします。
また、コーポレートサイトは名刺代わりとしても利用できる、重要な営業ツールです。コーポレートサイトを見る人は公開された情報から企業の考え方や行うビジネスの特徴をつかみ、第一印象を記憶します。
コーポレートサイト以外の企業サイトとの違い
一部の企業はコーポレートサイト以外にECサイト・サービスサイト・採用サイトなどを作り、使い分けを行います。下表は、企業が作るコーポレートサイト以外のWebサイトの概要と主な目的の違いです。
ECサイト | 商品・サービスをインターネット上で販売するための通販サイト |
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サービスサイト | 商品・サービスをPRして、資料請求や購入などの成果につなげるためのWebサイト |
採用サイト | 事業概要・企業理念・福利厚生制度の詳細などを求職者に紹介し、優秀な人材の応募を促すためのWebサイト |
上記はすべて特定の目的を達成するため、限定的な層に向けて作るWebサイトにあたります。一方のコーポレートサイトは幅広い層が見ることを前提として、さまざまな企業情報を掲載するWebサイトです。
ただし、いずれの種類も、企業が何らかの利益を得るために作るWebサイトであることは変わりありません。言い換えると、目的とする「利益」が何かによって、作るWebサイトが変化します。
コーポレートサイトを作る目的
多くの企業は明確な目的を持ち、コーポレートサイトを作ります。企画段階から目的を強く意識し、内容や構成を工夫することが、効果的なコーポレートサイトを作るためのコツです。
以下では、コーポレートサイトを作る目的の具体例を紹介します。
企業のブランディング
ブランディングとは、自社独自の価値を顧客に強く印象づけて他社との差別化を図ることです。コーポレートサイトを通じて自社の考え方や特徴を顧客に紹介することは、ブランディングに貢献します。
以下は、コーポレートサイトなどの手段でブランディングを行うことのメリットです。
- 企業の社会的な価値を高められる
- 競合他社との価格競争から抜け出せる
企業の取り組みや商品・サービスの価値を正しく理解してもらえれば、競合他社よりも高い価格での購入や申し込みも狙えます。結果として価格競争から抜け出し、自社の考える適正な価値により、商品・サービスを売り出すことが可能です。
ブランディングについてより詳しく知りたい人は、下記ページも参考にしてください。
ビジネスチャンスの拡大
コーポレートサイトは限定的なコストで国内外の人に対し、情報提供する目的でも活用できます。情報を見た人が企業に対して関心を持てば、さらなるビジネスチャンスにつなげることが可能です。
企業が安定的な利益をあげるためには常にビジネスチャンスを拡大し、新規顧客の獲得を図る努力が必要でしょう。コーポレートサイトを有効に活用すれば新規顧客を継続的に獲得し、事業規模の拡大や企業としての成長を目指せます。
ユーザーサポートの円滑化
ユーザーサポートの円滑化も、コーポレートを作る重要な目的の1つです。例えば、コーポレートサイトに問い合わせフォームを設置すれば24時間体制で顧客からの質問を受け付け、円滑に対応できる体制を構築できます。
より円滑なユーザーサポートを目指すためにはコーポレートサイトにAIチャットボット(AI技術によって質問への回答を自動で表示するロボット)を導入する方法が一案です。AIチャットボットの導入は、問い合わせ対応の人的コスト削減にもつながります。
IR情報の発信
コーポレートサイトはIR情報を掲載し、投資家の出資を促すためにも活用されます。IRとは「InvestorRelations(インベスターリレーションズ)」の頭文字を取った言葉で、投資家向けに自社の経営状態や財務状況を発信することです。コーポレートサイトなどで積極的に情報開示する企業は投資家から信頼されやすく、長期的に資金提供してもらえる可能性を高められます。
さらに、コーポレートサイトが検索エンジンに認識されて、検索結果に表示されると、海外の投資家に対する情報開示も可能です。海外の投資家からの資金提供を受けられるとより、ビジネスチャンスを拡大できる可能性が高まります。
採用活動の効率化
コーポレートサイトで自社が求める人物像を明確に発信すれば、理想に近い人材を採用しやすくなるでしょう。結果として採用活動を効率化できると、人事部の負担を軽減できます。
2023年12月の有効求人倍率は1.35倍と、求職者に対して求人が多い状態です。求職者に対する訴求を怠ると優秀な人材が他社に取られるリスクもあり、コーポレートサイトを通じた情報提供活動の重要性は高まっています。
コーポレートサイトのコンテンツの例
コーポレートサイトに掲載すべき情報は事業内容や業種に応じて変化するものの、最低限欠かせない基本的なコンテンツがいくつかあります。
以下は、多くの企業のコーポレートサイトに掲載されており、見る人の利便性を確保するために必要なコンテンツの具体例です。
会社概要 | 代表者名、電話番号、所在地、設立日などを記載 |
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サービス・商品紹介 | サービス・商品の特徴、料金などを記載 |
IR情報 | 財務状況、投資家へのメッセージなどを記載 |
よくある質問 | 頻繁に問い合わせがある質問項目と回答を記載 |
採用情報 | 中途採用や新卒採用の募集要項、先輩からのメッセージなどを記載 |
問い合わせフォーム | 顧客、メディア関係者などからの問い合わせ窓口として準備 |
コーポレートサイトには上記の他、自社の最新情報やニュースを掲載することもあります。最新情報やニュースはトップページにタイトルのみを掲載し、下層ページへのリンクを張る方法が一般的です。
コーポレートサイトの実例3選
コーポレートサイトは企業の顔として作る必要があるため、構成やデザインを担当者の好みに寄せすぎることはハイリスクです。効果的なコーポレートサイトを作るためには、成功している他社の実例を見て、自社に生かせるヒントを得ましょう。
以下では、コーポレートサイトを作る際に参考にできる3社の実例を紹介します。
株式会社良品計画 |
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良品計画は、シンプルで美しい暮らしを求める人をターゲットに良質かつ低価格の商品を提供する企業です。良品計画のコーポレートサイトでは「興味のある情報がどこにあるか」を分かりやすくするため、シンプルな導線を採用しています。 |
ジオ・サーチ |
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ジオ・サーチは独自開発した調査システムを活用し、陥没予防調査や道路・橋の劣化診断調査などを実施する企業です。ジオ・サーチのコーポレートサイトでは「人の命と暮らしを守る」ことへの情熱や企業の強みがアピールされており、競合他社との差別化につながっています。 |
イムラ |
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イムラは最高級ブランド木材、奈良県川上村産の「吉野杉」を使用した注文住宅の施工を行っています。平屋住宅や吹き抜けのある二階建て住宅、二世帯住宅など対応可能な住宅ラインナップも豊富で、リノベーション事例も多々あります。企業の社会貢献性も訴求しつつ、施工事例のデザイン性の高さも同時に伝え高級感も演出しています。 |
上記の3社はいずれも、ブランドやサービスのイメージが一目で伝わるデザインを採用しています。他社の実例からヒントを得る際にはデザインや構成をよく観察して、自社の魅力が伝わるコーポレートの作り方を考えましょう。
まとめ
コーポレートサイトとは、顧客だけでなく幅広い層が見ることを想定し、さまざまな企業情報を掲載するWebサイトです。ブランディングやビジネスチャンスの創出・ユーザーサポートの円滑化などの目的で作られることが一般的です。
コーポレートサイトを制作する際は、他社のサイトを参考にしながら、自社に必要なコンテンツを検討し、オリジナリティのある内容を目指しましょう。コーポレートサイトを作るにあたって、ブランディングの視点も重要です。無料で学べるセミナーなどに参加し、知識を深めましょう。