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インナーブランディングとは?目的や手順、ブランドコンセプトとの関係性について解説

2021/10/25(最終更新日:2021/11/05)

#インナーブランディング #ブランド構築

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インナーブランディングとは?

インナーブランディング(インターナルブランディング)とは、社内に向けて行うブランディング活動のことです。

企業イメージをつくる社員に理念を浸透させ、ブランドの価値向上を実現する。社外に向けたアウターブランディングと並行して取り組むことで、ブランドに一貫性を持たせることが可能になります。

 

とはいえ厳密には、ブランディングはインナーブランディングありきの活動です。この点を押さえた上で、インナーブランディングとアウターブランディングを解説していきます。

アウターブランディングとの違い

 

アウターブランディング インナーブランディング
【特徴】

・消費者・顧客に対して行われるブランディング

・「広告」や「販促イベント」などの直接的な活動が行われる

・短期的に収益に直結しやすい

 

【特徴】

・従業員に対して行われるブランディング

・企業や製品の価値・理念を従業員に浸透させるための取り組みが行われる

・社員による会社や事業への積極的なコミットメントが期待できる

・長期的な収益が見込める

 

広い意味でのブランディングを「誰に対する施策か」という観点でみたとき、インナーブランディングは「社員」に対して行われるものです。一方でブランディングという言葉でイメージされる消費者向けの活動全般は、アウターブランディングと呼称されます。

 

アウターブランディングは消費者を対象に、「広告」や「販促イベント」などの直接的なブランディングを行っていくため、収益に直結しやすいです。ブランディング全体の中でも、短期的な成果が期待できます。

 

成果が出る期間でいえば、インナーブランディングはあくまで社員の心理的変化を期待するものなので時間がかかります。しかし中・長期的に見たとき、企業・製品のブランディング全体を盤石なものとする重要な活動です。

 

以上のようにインナーブランディングとアウターブランディングは分けて考えることができますが、取り組みのレベルでは「ブランディング」という活動全体のなかで捉える必要があります。

 

なぜなら、そもそもアウターブランディングでPRする企業や製品・サービスは社員(インナー)が生み出すものであるため、インナーブランディングがうまくいっていなければ、アウターブランディングも十分な効果が期待できないからです。つまり、両者は本来切り分けられないものなのです。そのためインナーブランディングに注力したい企業も、アウターブランディングへの意識が欠かせません。

インナーブランディングの目的

インナーブランディングの究極の目的は、「企業文化つくり」を通じて社員一人ひとりがブランドアンバサダーとなることです。つまり、自社の価値観や魅力を十全に理解した社員が、心から自信を持ってお客様にPRできるようになるのです。

 

インナーブランディングにおける企業文化作つくりは収益化だけでなく、企業を一体感のある組織とする効果が期待できます。なぜなら企業文化の醸成によって、会社が目指す方向性と社員の意識や仕事に一貫性を持たせることが可能となるためです。

 

そして会社と社員の意識のズレが無くなれば、結果として社員のエンゲージメントが高まり、生産性向上や離職率低下にも繋がります。

 

 

インナーブランディングの重要性

なぜインナーブランディングは重要なのでしょうか。

 

ディズニーを例に考えてみましょう。

どんなにオリエンタルランドの社長がディズニーのハピネスについて考えていても、CMやホームページでキラキラしたイメージを発信していても、「キャスト」が雑な接客をした瞬間に、ディズニーに対するブランドイメージは大きく下がってしまいます。また、「キャスト」が私たちにハピネスを提供してくれる瞬間こそ、帰宅後にふと思い出すブランドイメージに大きく影響するのです。

ブランドをつくるのは「社員」。

ブランドイメージを理解し、共感し、行動に移すことができる「社員」を採用し、教育すること。

インナーブランディングこそがブランディングにおいて最も大切なことなのです。

インナーブランディングに使われる「ブランドコンセプト」とは?

ブランディングにおける「ブランドコンセプト」とは、企業や製品・サービスが大切にしている理念(大義)や、目指している未来像を端的に表現したフレーズです。そしてインナーブランディングにおいては、ブランドコンセプトは社員が取るべき行動の指針ともなるもので、企業文化つくりの基礎です。なお、ブランドコンセプトは企業によって様々な呼び名があり、ビジョンステートメントやコーポレートスローガンなどとも呼ばれます。

 

「ビジョンステートメント」と同じように語られることが多い言葉に、「ミッションステートメント」があります。ミッションステートメントは企業が日々社会に果たす役割・使命を明文化したものです。両者の意味があやふやになった場合は、ひとまず「ビジョン=未来像」「ミッション=役割」と理解すれば良いでしょう。

 

インナーブランディングのメリット

ここまで見てきたことから分かる通り、企業のブランディングにおいてインナーブランディングは必須といえます。しかし、まだその重要性をよく理解できていない人もいるかもしれません。そこで以下ではインナーブランディングの具体的なメリットを解説していきます。インナーブランディングを行うことのメリットとして、以下のものが挙げられます。

 

  • 従業員満足度・従業員エンゲージメントの向上
  • 社員定着率の向上
  • 社員間の連携強化
  • カルチャーフィットする人材へのアプローチ・採用
  • 他社との差別化
  • コンプライアンスリスクの軽減

 

インナーブランディングを行うことで、生産性の向上を望めるだけでなく、将来的に安定性の高い組織となります。より深く理解するために、下記でそれぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

従業員満足度・従業員エンゲージメントの向上

インナーブランディングを通じて企業の理念・価値観に共感することで、従業員満足度・従業員エンゲージメントが向上します。結果として、従業員の側から事業への積極的なコミットメントが期待でき、全体的な生産性が高まるのです。

 

「従業員エンゲージメントの向上」によって得られるメリットをより詳しく知りたい方は、「従業員エンゲージメントを高めるインナーブランディング」の記事を参考にしてみてください。

 

社員定着率の向上

インナーブランディングに伴う従業員エンゲージメントの高まりは、社員定着率の向上にも寄与します。多くの社員が定着するようになれば、社員教育の体制が整い、教育の質も上がり、長期的な好循環が生まれます。そのため資金や数で大企業に劣る中小企業にとって、採用コスト削減につながるインナーブランディングは必須といえます。

社員間の連携強化

ブランドコンセプトを社員一人ひとりが理解・共感することで、共通理解が生まれ、社員間の連携が強化されます。たとえば企業のビジョンが共有されていれば、優先的なタスクを各自が理解し、足並みを揃えて仕事に取り組むことができます。

共感する人材へのアプローチ・採用

ブランドコンセプトが明確に言語化され、他社との差別化に成功している会社には、ビジョンに共感する人材が集まってきます。入社以前から共感度が高い人材は企業文化にカルチャーフィットし、短期間で戦力となります。そして迅速な戦力化により教育コストも下がり、全体的な生産性がアップします。

他社との差別化

インナーブランディングのプロセスでは、企業のビジョンの明確化が行われます。そして、このビジョン確立の過程で自社と他社の相違が浮き彫りになるのです。競合他社との差別化によって、社員が「自社にしかないもの」「自社でしかできないこと」を理解することができ、会社に対して愛着を抱くようになります。逆に「他社でもできることばかりだ」と感じていると、エンゲージメントが低下し、離職率上昇の原因ともなります。

コンプライアンスリスクの軽減

後述するデメリットでも解説するように、インナーブランディングによって企業文化にマッチしない社員をあぶり出すことができます。そして共同性の高い組織へと再編され、会社を守ろうと一人ひとりが自然とコンプライアンス違反を避けるように動くのです。

 

実はインナーブランディングの重要性が高まった背景の1つがコンプライアンスなのです。というのも、コンプライアンス違反を避けようとするあまり、管理・監視を強化する方向にシフトしていきました。しかし、徹底管理された職場では働く意味を見いだすことが困難です。そこで会社に愛着を持って働くことの重要性が見直され、インナーブランディングに注目が集まったのです。

 

つまりコンプライアンスリスクを避けるための方法が、管理ではではなく、会社への積極的なコミットメントを軸にしたものへとシフトしたのです。もし、組織の再編による管理の緩みが心配なのであれば、以上のような背景を理解しておくと良いでしょう。

インナーブランディングのデメリット

インナーブランディングは総じてメリットの多い活動ですが、以下のようなデメリットもあります。

 

  • ブランドコンセプトの作成に時間がかかる
  • 外部リソースを利用するとコストがかかる
  • 賛同しない社員が出てくる

 

インナーブランディングには「時間・コストがかかる」というデメリットがありますが、インナーブランディングがそもそも長期的・継続的な取り組みとなることを考えれば、大きなデメリットとは言えないでしょう。むしろ初期投資を躊躇すると、効果のないインナーブランディングを続けていくことになります。

 

後ほど解説しますが「賛同しない社員が出てくる」ことも見方によってはメリットに転化します。以上を踏まえた上で、それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

ブランドコンセプトの作成に時間がかかる

ブランドコンセプトの策定は、会社の現状分析や他社との比較などに時間をかける必要があるため、数日では終わりません。しかし、時間をかけずにブランドコンセプトを作ると、独善的なインナーブランディングとなり、会社に不可逆的な悪循環を発生させてしまう可能性があります。本当に会社を改善したいのであれば、ブランドコンセプト策定の時間を惜しんではなりません。

外部リソースを利用するとコストがかかる

ブランディングに関するノウハウを持たない会社であれば、他者の意見を参考にすることでしょう。この場合、専門の外部リソースにブランディングを依頼するため、コストがかかります。

 

とはいえインナーブランディングは長期的・継続的に会社に影響を与えるためコストがかかっても、ブランディングの実績がある外部のパートナー会社に協力を依頼するべきでしょう。ブランディングに外からの視点を取り入れることができ、独善的になることも避けられます。

 

実際に弊社がインナーブランディングを担当させていただいた企業様で事業成長を加速させた事例も数多くあります。

ブランディング事例の具体的な内容につきましては無料セミナーを開催していますので、気軽にイマジナのブランディングセミナーを受講してみてください。

賛同しない社員が出てくる

インナーブランディングによって恣意的に企業文化をつくると、その文化にフィットしない社員や、会社の方向性にマッチしない社員が出てくる可能性があります。そのような社員は会社を離れたり、社内で軽んじられたりするため注意が必要です。

 

インナーブランディングを行う場合は、会社に排他的な雰囲気を生まないためのケアにも気を遣いましょう。

インナーブランディングの手法・手順

インナーブランディングのプロセスではブランドコンセプトの策定が肝となります。なぜなら、インナーブランディングはブランドコンセプトを軸に進められるためです。この点を踏まえた上で、実際のインナーブランディングの手法・手順を見ていきましょう。

 

  1. 企業の大義やビジョンの明確化
  2. ブランドコンセプトの作成
  3. 浸透度の可視化
  4. 各種社内制度への反映と社員への共有
  5. 定期的な教育・ワークショップの実施

 

ブランドコンセプトは「企業の成長」や「社会の変化」に合わせて対応するものです。むしろ特定のブランドコンセプトに固執することによって、社員の実感とずれていく可能性があります。したがって上記のプロセスも一方通行的なものでなく、1〜5が循環するものであることを理解しなければなりません。

企業の大義やビジョンの明確化

まずはブランドコンセプトの基となるその企業の大義(理念)とビジョンを明確にする必要があります。このプロセスでは、現時点で掲げているビジョンを惰性的に流用するのではなく、会社の現状や過去の実績、社会情勢などを踏まえて再検討することが重要です。また競合他社の分析を通じて、自社にしか実現できない未来像をはっきりさせることも欠かせません。

ブランドコンセプトの作成

企業ビジョンを明確化したら、企業の普遍的な理念も踏まえ、次はブランドコンセプトの策定を行います。ブランドコンセプトはアウターブランディングでも重要となるため、従業員だけでなく、お客様にも共感を得られるものでなければなりません。

 

そして、ブランドコンセプトと企業の活動や提供する製品・サービスの実際とが噛み合っていなければ、むしろイメージが悪くなってしまいます。そのため、実感の伴ったブランドコンセプトが思いつかなければ、最初の「企業ビジョンの明確化」にさらに時間を割くようにしましょう。

浸透度の可視化

ブランドコンセプトの社員への共有・浸透度の可視化を行うことによって、自社に必要な施策を明確にします。様々な手法を闇雲に取り入れるのではなく、あくまで浸透の度合いに基づいてテコ入れすることで、効率的にインナーブランディングを進めることが可能です。

各種社内制度への反映と社員への共有

浸透度の可視化ができたら、必要な施策を各種社内制度に反映させていきます。インナーブランディングの手法としては、以下のようなものがあります。

 

  • 社内サイト
  • 社内報
  • クレド(ブランドコンセプトなどを記載した小さなカード)
  • カルチャーブック
  • ムービー

 

テレワーク化を進めている会社の場合、社員同士のオフラインでの交流が減るため、インナーブランディングの手法もそれに合わせていく必要があります。たとえばオンラインでの交流システムが確立されていないのであれば、社内サイトを作るのも1つの手です。

定期的な教育・ワークショップの実施

定期的な教育や対話型のワークショップを実施することで、インナーブランディングの強化が可能となります。なぜなら、上司も部下もざっくばらんに意見を交えることで、認識のズレをその都度修正していくことができるためです。また、意見が聞き入れられるという経験は、社員による自発的なコミットメントも促します。一方的なビジョンの押しつけを避けるためにも、定期的な交流を取り入れるようにしましょう。

イマジナのインナーブランディング-浸透の3ステップ

イマジナのインナーブランディングでは3つのステップで浸透度を測っています。

3つのステップとは、「理解」「共感」「行動」です。

 

  • あなたの会社の社員は自社の大切にしている想いを「理解」していますか。
  • あなたの会社の社員は自社の大切にしている想いに「共感」していますか。
  • あなたの会社の社員は自社の大切にしている想いを「行動」に移せていますか。

 

良く考えてみてください。多くの企業は、自社の理念を「理解」している(知っている)と思いますが、実際に「共感」し、「行動」に移せている社員はごくわずかである企業がほとんどです。

イマジナのインナーブランディングでは、まず自社の大切にしている想いを「共感」しやすいコンセプトに落とし込みます。

そして、そのコンセプトと日常業務を繋げるために、社員を主体とした浸透プロジェクトを立ち上げています。社員とともに理念の浸透に向けた取り組みを行うことで、自社の大切にしている想いを「行動」に移せるようになってくるのです。

まとめ

「ブランディング」といえば、クリエイティブな要素を思い浮かべる方が多くいるでしょう。

そのイメージこそが、ブランディングで誤解や失敗を生む原因となります。

先ほどのディズニーの例でも触れたように、どんなにホームページや広告などのアウターブランディングツールに頼っても、「社員」が訴求しているブランドイメージ通りの振る舞いをしない場合は、予算をどんなにかけても期待通りにブランドイメージを上げることはできません。

「社員」は、ホームページや広告よりも顧客との接点が1番多く、深い付き合いが求められます。顧客が企業に対しての印象を最終的に判断するのは「社員」です。

また、ホームページや広告だけが企業の将来を築き上げることはできません。

つまり、目先の利益を求めてアウターブランディングばかりに注力をしてしまうと、長期的に求めているブランディング成果を得ることができないのです。

 

インナーブランディングに力を入れていない企業は、社員が「自社らしさ」を曖昧に理解していたり、最悪の場合は「自社の良さ」すら話すことができなかったりします。

あなたの会社ではどうでしょうか。

自社のブランドを理解していない社員を一から教育し、実際に行動に移せるようにする研修を通常の業務にプラスして行うことは、企業にとっても、社員にとっても大変なことです。

インナーブランディングが「未来への投資」と言われているのは、成果が出るまでに時間がかかりますが、長い目で見たときに企業を一番支えてくれる財産になるからです。

その為にブランディングはアウターブランディングとインナーブランディングを一気通貫して行っていく必要があるのです。

 

とはいえ新しい時代に最適なインナーブランディングの方法が分からないという人も多いでしょう。イマジナでは、組織作りを担う人向けの無料セミナーを開催しています。オフライン・WEBどちらにも対応しているので、気軽にイマジナのブランディングセミナーを受講してみてください。

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