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旭化成の事例から学ぶ、記者会見や謝罪会見の質がブランドを左右するということ

2021.06.03

#イマジナ・ブランディングニュース #ブランディング事例 #ブランド構築

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     企業の不祥事は、いつ起こるかわからない。しかし万が一何か起こったとしても、重要なのはその後の対応だ。不祥事が起きてしまったら、どのように社会と向き合えば、信頼やブランドイメージを失墜させずに済むのか。旭化成の事例をもとに考えてみたい。

    171万人分の情報が流出したマッチングアプリ「Omiai」

     婚活アプリの「Omiai」、不正アクセスで個人情報流出−−。先日、こんなニュースが、メディアを駆け巡った。

     株式会社ネットマーケティングが運営するマッチングアプリ「Omiai」のサーバーが不正アクセスを受け、最大で会員171万人分の運転免許証などの画像データが流出。現時点では情報の不正流用などは確認されていないということだが、解決の目処は立っていないため、今後どのような被害が生じるかわからない状態だという。

     様々なマッチングアプリが日々誕生しているが、不正登録を防ぐため、多くのアプリでは免許証など本人確認ができる画像の提出を必須としている。流出したのはこの画像類であるが、すでに退会をしたメンバーに関してもデータがサーバー内に残っていたため、現メンバー以外も流出した可能性が大きいとのことだ。

    情報流出をはじめとした不祥事は、決して他人事ではない

     株式会社ネットマーケティングは本件に関して問い合わせページを設けたものの、現時点ではどのように補償や対応をするかは発表していない。全社を上げて対応していることは容易に予測できるが、この状態が続いていることに関してユーザーからは「もう信用ができない」「マッチングアプリ業界全体にとってマイナスだと思う」といった意見が相次いでいるという。

     近年、サイバー攻撃は非常に多くなっており、セキュリティの向上が求められている。日本としてもデジタル庁の発足もあり注目を集めている分野でもあるが、いくらテクノロジーが発達してもサイバー攻撃をなくすことはできないし、100%防ぐこともできない。OSやソフトウェアにおいて、プログラムの不具合や設計上のミスが原因となって発生した情報セキュリティ上の欠陥のことをセキュリティホールというが、このセキュリティホールをゼロにすることは理論上できないからだ。セキュリティホールがある限り危険にさらされるのは事実であるから、サイバー攻撃は他人事ではなく、どんな企業にも起こり得ると思っていた方が良いだろう。

    記者会見や謝罪会見の質が、ブランドイメージを左右する

     セキュリティを盤石にすることはもちろんだが、もし自社がサイバー攻撃にあってしまい情報流出が起こったら、そうでなくとも何か不祥事を起こしてしまったら……重要なのはその後だ。解決に尽力すると同時に、記者会見や謝罪会見といった社会とのコミュニケーションの場面にどう尽力していくか。この対応がその後の企業の信頼回復、そしてブランドイメージにつながっていく。この舵取りを間違えてしまうと、企業の信頼は地に落ちてしまう。情報流出にかかわらず、不祥事において内容を問わず、記者会見や謝罪会見に問題があったため、より信頼を損なってしまうケースは過去に何度もあったと思う。たった1時間や2時間の会見での出来事が、その後の企業の信頼やブランドイメージを左右するのだ。

    【顧客に信頼されるブランドイメージをどう作り上げるのか。自社らしさを活かすブランディングをもっと詳しく知るにはこちら

    ピンチをチャンスに変えた、旭化成の事故対応

     しかし、不祥事を起こしても、その後の会見や行動を通じて、評価を抜群に上げた企業がある。旭化成株式会社だ。

     2002年3月12日に旭化成延岡工場で火災事故が発生。周辺の家屋にも火が燃え移りかねない事故であったが、メディアではポジティブな意見が相次ぐほど、その対応が評価された。

     文字通り工場で火災が起こってしまったのだが、この火災事故において徹底して貫かれたのは、些細な情報も含め、すべての情報をできるだけ早く公にすることであった。逐一情報を発信するため、なんと火災が起こっている真っ只中の工場の一角で4回もの記者会見を実施。さらに記者会見では、事前に社長名によるお詫びのコメント資料が配布されたという。

     この行動により、翌朝の朝刊には詳細が滑り込みで掲載されることとなり、「何が起きて」「どのように対応したか」が間違いなく周知されると同時に、早急な対応を図ろうとする姿勢がステークホルダーにも伝わることになった。

     それだけではない。事故翌日(朝刊に掲載された日と同日)には、社長が火災現場に駆けつけて謝罪会見を行った。このことはトップによる迅速な行動として評価され、新聞各紙ではその対応を評価する「後手に回らぬ対応腐心」といった見出しが躍り、会見では記者から「社長はちょうどこの周辺に出張していたのか」と、質問が飛ぶほどだったという。

     このような行動が評価され、結果的に事故に関する報道は2日で終息する。有名企業にも関わらず面白おかしく記事で取り上げられることもなく、信頼を失墜するどころか、その後の対応により「しっかりしている企業だ」と、ブランドイメージの向上さえも実現したのである。

    まとめ

     情報流出をはじめ企業の不祥事はあってはならないが、「事故が起こってしまうのはしょうがない」といった意識も、多くの人が併せ持っている。だからこそ重要なのは、「起こった後」の対応なのだろう。

     危機的状況であればあるほど、その企業の性格は表にでてしまう。何か起こってからでは遅い。普段から、有事の際の対応を考えたり、そもそも問題を隠蔽したり、誤魔化したりせず、きちんと誠実に対応していこうとする文化を組織全体で作っていくことが大切なのだ。

     不祥事は他人事ではない。今一度、自社は生活者と、社会と、どのように向き合っているかを考えてみたい。

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