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Hot HR vol.24-タレントマネジメントと人事管理システム①

2013/12/18(最終更新日:2021/11/12)

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5分で分かる最新人事トレンド
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世界中のあらゆる企業において、優秀な人材獲得競争(War For Talent)が
激化している中、「タレントマネジメント」への注目が高まっています。

 

◆タレントマネジメントとは?◆

 

タレントマネジメントとは、
「人材の採用、選抜、最適な配置、リーダーの育成・開発、評価、報酬、
後継者養成等の各種の取り組みを通して、職場の生産性を改善し、必要
なスキルを持つ人材の意欲を増進させ、その適性を有効活用し、成果に
結びつける効果的なプロセスを確立することで、企業の継続的な発展を
目指すこと」
と(人材マネジメント協会(SHRM)発行のタレントマネジメント調査報告
書)定義されています。

 

「タレントマネジメント」は、職務定義から始まり、採用、教育、配置、
異動、目標設定、評価、報酬、キャリア開発などの、人材の獲得および活
用のプロセスを効果的に管理しつつ、社員一人ひとりのモチベーションの
向上やキャリア構築を支援することで、組織と個人のパフォーマンスを向
上させていく取り組みを目指すものです。

 

タレントマネジメントは、数年前まで、大企業における次世代幹部候補の
選抜と育成のために行われていましたが、近年ではあらゆる企業において、
人材の採用およびリテンションのための重要な課題となりつつあります。

 

◆タレントマネジメントの実行◆

 

タレントマネジメントを実現するためには、社員の人事情報を効率的に
集約(DB)化・可視化するための何らかの仕組みが必要です。
社員の個人情報、ジョブディスクリプション(職務記述書)、年間目標、業
績評価、勤怠情報、給与/報酬情報、研修履歴などのデータを一元管理し、
職務に関連するデータを有効的に活用することが求められています。

 

中小企業においては、人事担当者の頭の中にしか社員の職務やナレッジに
関する情報が入っていないケースが多々あります。しかし、今後は雇用形
態や国籍などが異なるあらゆる人材のマネジメントをしていく必要性があ
り、人事担当者の頭脳だけに頼るわけにはいきません。

 

また、今後は人事部ではなく、各部門の責任者が人事権を持つマネジメン
ト体制が増加していくことが予想されます。その場合も社員情報を人事部
と各部門で共有してなければ円滑な人事マネジメントは実行できません。
つまり人事情報は人事部のみで保管するのではなく、現場にオープンにす
ることで人事制度をうまく運用することができるのです。

 

かつては人事管理システムというと大規模なERPシステムがメインであり、
大企業が多くのコストと時間をかけて導入するケースがほとんどでした。
しかし前述のように、現在は業種や規模を問わずあらゆる企業において、
タレントマネジメントの必要性が認識されており、導入/運用面における
コストおよびパフォーマンスが優れているSaaS(Software as a Service)
などの人事システムの需要が高まっています。

 

◆日本企業における現状◆

 

現在、日本においては目標管理(MBO)や勤怠管理、給与管理、社員情報の
データをexcelなどの紙ベースで行っており、それぞれを個別のシステム
で利用している企業がほとんどです。しかし、一元化されていない紙ベー
スのデータは有効活用しづらく、人事部などの特定の部署だけが利用する
というような、閉鎖的な利用にとどまってしまいます。

 

しかし、今後は人事担当者だけでなく、現場の部門のおけるマネージャー
や社員が使えるシステムを活用し、目標管理を日々の業務に取り込みなが
ら、オープンかつわかりやすい人事制度を構築する必要があります。
タレントマネジメントのためには、人事管理システムを導入する前、ある
いは同時に、経営戦略/方針を策定し、企業の方向性を社員に伝える必要
があります。

 

私たちイマジナはコンサルティングを通し、数多くの企業様を訪問し、
組織診断などを行いますが、多くの社員から
「会社の方針や社長の考えがわからない」
という声を良く耳にします。

 

日本企業においては、まずトップから社員に対し、経営方針や将来のビ
ジョンを明確に伝える必要があります。地図のない航海が難しいように、
まず始めにビジョンを共有しなければ、目指すべきゴールに達すること
はできません。

 

また、経営戦略を実行するためには、組織レベルから部門、個人レベルへ
と目標をブレークダウンし、目標達成をサポートするための仕組みを効果
的に運用する必要があります。その仕組みをサポートするツールが人事管
理システムなのです。

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