学ぶ必要があるコミュニケーション方法
株式会社イマジナ 代表の関野です。
突然だが皆さんは「社畜」という言葉をご存知だろうか。
また、それはどんな意味、どんなイメージの言葉だろうか。
今日は皆さんに、これからの若手世代が社会からどのような洗脳を受けた状態で入社してくるか、という部分をお伝えしたいと思う。
まず、「社畜」という言葉。これは、「会社に飼いならされている家畜」という意味である。
随分な言い様だが、インターネットでどう検索してもそのように出てくるはずだ。
そしてもちろん、褒め言葉ではない。
会社の言いなりになって働く会社員を、皮肉をこめてからかう用語である。
では、具体的にどんな行動が「社畜」に当てはまるのだろうか?
昨今、大手の転職サイトはこぞって「社畜度診断」なるものを展開している。
いくつかの質問に「はい」か「いいえ」で答えていくと、「はい」の回答数によって社畜度が何%か診断される、というものだ。
そこで質問されることとは、以下のような内容である。
・業務効率や新しい運用方法など、何か工夫できないか常に考えている
・上層部からの依頼もありサブリーダー的に複数の会議に参加する
・会社のために「自分がやらなきゃ」と考える
どれも、普通に考えて、会社のためになるありがたい行動なのだ。
にもかかわらず「社畜度診断」は、上記のような項目にいくつか当てはまると「あなたは社畜です!あなたの会社、ブラックではありませんか?そんなあなたにオススメの転職先は…」と、転職へ誘導していく。
もうお気づきだろう。「社畜」という概念は、転職会社が無知な若者を「会社のために頑張ることは非効率」だと洗脳し、自分たちのサービスを利用して転職するよう促すためのものなのだ。
皆さんが覚えておかなければならないのは、こうした「努力は損」的な価値観を、今の若手は社会そのものから刷り込まれて生きているという現実である。
皆さんのように努力の大切さを知っている世代とは、大きなギャップが生じているのだ。このギャップのために、若い部下のためを思って言ったことが「パワハラ」だと受け取られてしまうなど、双方にとって非常にもったいないミスコミュニケーションが起きている。
このような時代だからこそ、上司・リーダーは「真意や意図が相手に的確に伝わるコミュニケーション方法」を意識し、学ぶ必要がある。
信頼関係はすべて、意図がきちんと伝わるコミュニケーションが基本だ。その基盤をいかに築くことができるか。これが、企業の未来を左右するのである。