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リーダーの思考を覗く5分間「”わかりました”は、わかってない」

2025/04/11(最終更新日:2025/04/11)

#人材育成・組織開発

株式会社イマジナ 代表の関野です。

 

「リーダー」。

言葉の定義としては「指導者」「統率者」「先導者」。

本メルマガでは、現役の会社経営者であり、同時に企業の課題解決に向けた伴走者として今まで2850社を超える企業の内情を見てきた私自身が今、全国のリーダーにお伝えしたいことを語らせていただきたいと思う。

今日は、「”わかりました”は、わかってない」というテーマでお話ししよう。

指示の終わりは、部下の行動

部下に出した指示、「やっておいて」と頼んだこと。

かなり後になって聞いてみたら「まだやっていません」と返ってきて、がっくりした経験はないだろうか。

なぜ言われたことをすぐやらない部下が多発するのかと言えば、指示された内容の緊急性や重要度が正しく伝わっておらず活動の優先順位を間違えているから…という話になるのだが、それを踏まえて上司がどうあるべきか、という話をしたいと思う。

 

指示する側が最も心得ておくべきことは、「指示の終わりは、部下の行動」ということだ。

何かをやっておくように伝えたら、それを相手がきちんと遂行するのを見届けるまでが上司・伝えた側の責任である。

「これ、やっといて。よろしく」「はい、わかりました」

これですべてがうまく回っていたら、何も苦労することはない。しかし、そう簡単にはいかないからこそ、どうしたら指示通りに行動してもらえるのか、伝える側が考える必要がある。上司としてマネジメントを行う以上、「いやいや、自分はちゃんと指示しました。遂行しない部下がすべて悪い」という言い訳は通用しない。

 

そして、この「指示が実行されるまで見届ける」ということを誰よりも実行しなければならないのは、企業のトップである経営者だ。

ありがちな姿勢として、

 

・役員や社員に何か頼んだあとは報告が上がってくるのを待っている

・現場のことは担当者に任せていて、あまり詳細を知らない

・権限委譲をして責任を持たせるのが重要なので、社員に任せたあとは口を出さない

 

などが挙げられるが、会社の中で何が起きていて、誰が何をどのように進めているのか、誰よりも把握していなければならないのは経営者である。

そうでなければ適切な権限委譲や、適材適所の人材配置が実現できないからだ。

 

現代日本企業では、このように「実行」を大切にする意識が薄い。実行よりも、それ以前の「決定」が重視されている傾向がある。

たとえばDX推進について検討し、「可及的速やかにDXを推進する」などと決めたとして、スタートに過ぎないこの「決定」がゴールのようになってしまう場合は非常に多い。本当にDXを実現するのかしないのか、いつするのか、どのようにするのかは、その会議では検討されず持ち越され、取り急ぎ決定したという事実が歓迎される。

しかし、決定というスタートラインからどう進んでいくかが大切なのだ。

 

部下、社員への指示も同じ。「伝えた」というスタートラインから、どのように実行されるのかが重要で、その重要な部分こそ上司や経営者がしっかりと見ておかないといけない。

 

では、どのようにして「実行」のフェーズに関わるのが良いのだろうか?

この続きはセミナーで…という流れが定石だが、今回は趣向を変えて「この続きは書籍で」と言わせていただきたい。

 

実業之日本社より『ザ・リーダーシップ・マネジメント 「なぜ”経営は実行が大事”とわかっていながら実行できないのか」をロジカルする』を発売しました。

全米の経営者から圧倒的な人気を誇り、「生きた経営の教科書」と呼ばれて200万部を突破した世界的なベストセラー『経営は実行』を翻訳・アップデートし、令和の日本企業へのメッセージとして新たに監修させていただいたものだ。

原著はどのように社員と向き合い、どのように行動するべきか、 経営者としてあるべき姿勢を徹底的に解説しており、ユニクロの創業者である柳井正さんも「経営者は必ず読むべき」と言って愛読されている。

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