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2016年以降のジャパンブランド

2016/01/06(最終更新日:2021/11/09)

2016年を迎えた。正月休みもつかの間、多くの会社では通常通り業務が行われている。3月で決算を迎える企業は多いと思うが、会社の調子はいかがだろうか。消費者の目線では景気が良くなったか不確かな部分はあるのだが、話を聞く限り、多くの企業では軒並み業績は悪くないようだ。上場を果たす企業も6年連続で増加。攻めに出たい勢いのある経営者と、事業承継を考えている熟練経営者のニーズが重なりM&Aが加速している状況であるし、先を見据え中小企業が海外展開に着手することも当たり前になってきた。景気には波があるし1年先も予測できない時代だが、2015年はとりあえず良い形で終わることのできた企業も多かったのではないだろうか。このままオリンピックまで好景気が続けば良いのだが、今年1年はどうなるだろう。

 

さて、話は変わるが2015年は戦後70年という節目の年であった。メディアでも度々言われているが、この70年で日本は大きく変化し、成長した。
さきの戦争で日本は負けたけれど、21世紀の今では多くの外国人が日本文化に憧れを持っている。それだけではない。現代の日本企業が提供するモノやサービスは「ジャパンブランド」として、世界中から愛されている。しかも、そのブランドは何か単一の商品を指すのではない。ハードからソフトまで、非常に幅広い範囲で適用される言葉なのだ。このカバーしている領域の強さ、深さはそのまま日本の強さを物語っているだろう。

 

もちろんそのブランド力は一朝一夕に出来上がったものではなく、何十年と時間をかけて築き上げられてきたものだ。ジャパンブランドはどのようにでき、その強さはどのように、自社を含む日本企業で生かされていくべきなのか。その強さの本質を捉え、未来を考えていきたい。

 

1945年、日本は焼け野原になった。戦争も終わり、今日生きることにも精一杯な状況から日本の復興はスタートした。しかし、そこから日本経済は、世界で奇跡と褒めたたえられる復活を成し遂げる。
50年代半ばには日本の経済状態はどん底から、戦前の水準まで回復した。鉄鋼や自動車等の重化学工業を中心にあらゆる産業が成長し、64年には東京オリンピック、そして70年には大阪万国博覧会が開催され、好景気を後押しする。国民の所得も上昇し、家電産業等も同時に発展。68年にはGNPがアメリカに次いで世界第二位となり、日本人の生活は一気に豊かになった。高度経済成長期と呼ばれるこの時期、圧倒的なスピードで成長を遂げたのだ。

そしてその経済成長と併せ、ジャパンブランドは見えないところで着実に成長していく。
もちろん、日本の経済成長を支えたSONYやHONDA、TOYOTA等の高い技術力を支えたのは、日本人の「勤勉さ」や「技術習得の早さ」「応用のうまさ」等だろう。しかし、その高い技術力獲得と発揮を支えたのは、真にお客様・消費者の利便性や質の向上を考える
日本人固有の「おもてなし」という“想い”であり、すべての社会的資本をなくしてしまった戦争を経験したからこその「社会の豊かさを生み出していきたい」という“願い”ではないだろうか。

 

技術力は、いつかは他の誰かに追いつかれてしまう。しかし、ジャパンブランドがいまこれだけ世界で認められているのは、技術力の背景あるいは内在的に、私たちの“想い”や“願い”という本質的な強みがあるからなのだ。
だからこそ、モノを小さく便利にするだけではなく、提供するサービス体験にさえも人々はジャパンブランドを感じ、日本企業はそのブランド価値を高め、影響力を拡散させているのである。

 

もちろん、これらは海外マーケットだけを対象にした場合の話ではない。国内マーケットは縮小し、企業も淘汰されていくと言われているが、それは逆にブランドのある会社が生き残っていく、ということでもあるだろう。表に現れる価格や機能だけではなく、その裏側にある“想い”というバックストーリーが支持される傾向は国内消費者の間でもますます高まっている。目には見えないその企業固有の文脈が愛されるかどうかが、存続のカギとなっているのだ。

 

2016年は貴社にとってどのような年になるのだろうか。好景気がこのまま続けば良いが、この先何があるかは誰にもわからない。景気の波に関わらず、永く愛され堅実に成長するには、自社のブランドを確立していくことが大切だ。ここまで生き残ってきた企業には代替できない「何か」がある。既に備わったジャパンブランドとともに、自社独自のブランド力を見つめ直してはいかがだろうか。

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