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Hot HR vol.150 – 日系企業の海外進出動向と現地での課題

2014.04.14

#Hot HRメールマガジン バックナンバー

4月に入り、多くの企業が、新入社員の受け入れを行うのと並行して、本格的に新卒採用選考を進めている。街中でも新しいスーツに身を包んだ若者を見かけることが多い。企業が事業を行う上で必要な人材を確保し育成する動きが活発に、そして目に見える形で行われる時期である。
組織や人に関わるイベントが春に集中するのは日本独特の風景かもしれないが、国外に目を向けてみると、日本の企業が活動の場を広げている様子が伺える。今年度以降企業に入社する新入社員の中にも、将来、あるいは直ぐに国外で働く方がいることだろう。
東洋経済が発表した『海外進出企業総覧2013年版』によれば、日系企業の現地法人数は25,200社有り、経済産業省発表の『第43回 海外事業活動基本調査』では、現地法人従業者数は過去最高の558万人と増加を続けている。近年の傾向として、進出先国別の企業数のトップは中国であるが、その比率は徐々に低下し、東南アジア地域への進出が増加している。また、アメリカにおいても、景気の回復が影響して新規進出企業数が増加しており、早くから多くの日系企業が進出してきたこの国での動向は、比較的新しい市場であるアジア地域での日系企業の将来を予測する材料としても注目に値するだろう。
JETROが行った『米国進出日系企業実態調査(2013年度)』では、在米企業の景況感は前年から更に上向き、現地市場での売り上げの増加が見られた。また、6割の企業が「今後1~2年の事業展開の拡大を見込む」と回答している。一方で、「人件費の上昇によるコスト増」や「価格競争の激化」などが経営上の課題として上がっており、日系企業が現地で活躍するには更なる努力が必要と思われる。
調査では、今後の日本人駐在員の数は「横ばい」と回答する企業が多く、半数以上の企業が、事業を拡大するにあたり、「現地化を意識した現地人材の研修・育成の強化」や「現地人材の登用」に取り組むなど、経営の現地化を進める動きが見られる。成熟しつつも再び活性化した競争の激しい市場で事業を拡大するには、付加価値の高い商品・サービスを提供するべく、現地の市場や商習慣をよく知るローカルスタッフと、日系企業のノウハウや理念を伝えることの出来る日本人駐在員が協働し、多様性のあるチームとして機能する事が重要なのであろう。
海外進出企業が競争に勝つために人材面での取り組みを進める、つまり、自社に合った現地人材を確保し、事業を支えてくれるように育て、マネジメントしていくためには、現地法人においても企業理念や望ましい働き方を現地従業員に明確に伝える事が求められる。それと同時に、忘れてはならないのは、現地法人での雇用や日々のマネジメントにおいて、国内と同じ考え方や方法が通用しない部分も多くあるということである。
上記の調査の通り、今後日本人駐在員の人数が「横ばい」でローカルスタッフが増えていくならば、日系企業の経営の中核を担う日本人駐在員の役割は更に重要になっていく。ローカルスタッフと共に働く彼等・彼女等が、いかにその市場の文化や商習慣に対する理解を深め、スタッフのマネジメントを行っていくかが、日系企業のこれからの活躍を左右していくことになるだろう。

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