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Hot HR vol.133 -海外進出を成功させるために

2014/03/06(最終更新日:2021/11/12)

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5分で分かる最新人事トレンド
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海外進出を成功させるために、いったい何から始めたらいいのか?

 

以下の表は2011年度の日本企業の海外進出先上位10ヶ国である。(東洋経済「海外進出企業総覧」より)

 

2011年度
1位:中国(223)
2位:タイ(53)
3位:インド(44)
4位:インドネシア(43)
5位:アメリカ(40)
6位:ベトナム(36)
7位:シンガポール(33)
8位:韓国(27)
9位:香港(18)
10位:イギリス(15)
※日本企業出資率合計10%以上の日系現地法人を対象としています。

 

最近は、中国に限らず、タイ、インド、インドネシア、マレーシア、シンガポールなどの東南アジア諸国への進出の相談が増えてきた。また、リーマンショック・東北大震災というダウンターンの影響から漸く日本経済にも回復傾向が現われてきた。アベノミクスを始めとした景気刺激策や円安の影響もあり、アジアではなくアメリカ進出の相談数も増え始め、グローバル人事を売りものにしている弊社にとってはよい兆しが見え始めてきた。
大手企業は、社内に海外に精通している専門家が多いこともあり、その人を通じてご相談がくるので、話はすんなりと進む。
中小企業の場合は、社長から直接相談を持ちかけられる場合が多く、海外に販路を求めたい、支店を出店したい、など市場拡大が主な目的だ。

 

何社もの方の相談に乗っているが、そもそも現地へ行ったことがない、現地でのコネクションがない、資金も豊富にない、進出しても自分(=経営者)は日本でのビジネスを優先するため現地に駐在することはできないと無い々々づくしだ。これでは本格的にサポートしてもビジネスがうまく回らないと判断せざるを得ない。

 

では改めて、海外進出を成功させるためには、いったい何から始めたら良いのであろうか?

 

■パートナー選びは重要
海外に進出したものの、事業の撤退やその後の展開に苦しむ企業も少なからずある。
それは日本とは異なる現地の商習慣やカントリーリスク、マネジメントの失敗などに起因する。
たとえば、海外進出前の市場調査では合弁か独立かといった会社形態、オフィスの立地条件、弁護士、会計士の選抜、従業員採用、雇用契約書、現地でのコミュニケーション、商習慣の違いによるリスク等々、独自で進出するには多くの事務手続きをクリアしなければならない。
海外進出のハードルを下げるためにも、また、リスク分散の意味でも、
現地のことをよく知っているビジネスパートナーを見つけることがなによりも重要だ。
ここ1、2年で、海外進出をサポートするパートナー企業を掲載するポータルサイトの開設が増えたのも、こういった問題を解消するためにニーズが増えてきたからだろう。

 

■日本のシステムや習慣をもっていかない
日本の古き良き習慣は、グローバル時代のビジネスの場では、通用しない。
日本のビジネス慣行は日本国内だけでしか通用しないと肝に銘じるべきだ。決して日本のビジネス慣行はグローバルスタンダードではなく、対極にあるものと認識すべきだ。
それを如実に表わしているのが中国での外資系人気度だ。中国では、数ある外資系の中でも日系企業は人気がない。
『人気がない理由は』
○明確でない、伸びしろのない給与制度
○日本人が管理職を占める『ガラスの天井』
○企業ミッションの不明確さ
などがあげられる。
明確で伸びしろのある給与制度を構築するには、
現地の人間がやる気のでる人事制度・評価制度が必ず必要となる。
その際に、従業員の職務に基づいた評価をしなくてはいけない。
職務に基づいた評価をすることで、従業員は次のステップに上るための能力や反省点を明確に把握でき、
その後のやる気に繋がるからである。
よって、人に職が付いている日系企業の現状では、評価の基準が曖昧になってしまい、
やる気のある優秀な従業員をディモチベートしてしまい、最終的には退職させてしまう。
ここで注意したいのは、最近よく耳にすることだが、
くれぐれも、どこかの会社からただでもらった就業規則や雇用契約書を、
コピーで使用しないように注意して頂きたい。

 

■とにかく、現地に行ってみる
どこの国に進出しても法務・財務・生産性・人事問題で苦労する。
日本人駐在員を3年毎に交代させるのは辞め、そろそろ海外要員を長く送るのはどうだろう。
韓国の企業では、海外駐在員には、その国で骨を埋める気持ちで行けと送られる。
数年で帰ってくる日本の駐在員とは、アグレッシブさが異なり、当然結果も違う。
お金をだして他人に調査を頼むのではなく、自らが現地に行き、生きた情報を得て、スタートしてみる。
とくに動きの激しいアジアでは、去年と今年は、みるみる変わっている。フィリピンの大型家電ショップのLCD TVのコーナーでは、CHANGHANG、DEVANTなどの馴染みのないブランドが並び、サムスン、鴻海などといっていたらすでに遅れているのかもしれない。
とにかく、現地に行ってやってみなければわからないのだ。

 

■海外担当者には、「困難を楽しめる人材」を。
日本企業は、拠点・商品はグル―バル化ができる準備は整っているが、グローバル人材が全くいないと嘆いている。
グローバル人材の登用には、まず初めに、グローバル人材の要件を定義しなければならない。
グローバル人材の要件は、企業によって異なるが、定義を決めた上で人材採用を実施していけばぶれない。
絶えず変化するグローバル市場で、その変化の速さや、異文化の交流、予想もできない困難を、楽しく乗り越え、
成長していく人こそ、海外の担当者には向いているのではないか。

 

最後にイマジナからのメッセージです。
Everybody says “Mistake is the first step of success”
But the real fact is
“Correction of mistake is the first step of success”

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