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Hot HR vol.114 -組織の戦略とポジションの考え方

2013/12/18(最終更新日:2021/11/12)

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突然だが、あなたの会社には、いくつのポジション(役職)が存在するだろうか。
そのポジションのうち、明確に遂行すべき仕事が決められているものはどのくらいあるだろうか。
昇進のステップ、あるいは、閑職として扱われているようなポジションはないだろうか。
日本企業は、人口および経済の成長期に企業を肥大化させた影響で、業務上はなくても困らない
ポジションを作り、階層を多層化させてきた。一方で、米国企業などは、企業のスリム化や
ビジネスの改革の過程で不要なポジションを減らし、組織をフラット化させてきている。
今後、日本経済を再生させるために、企業の組織戦略はどうあるべきなのだろうか。

 

■フラット型組織と多層型組織
前述のフラット型組織と多層型組織を比べると、前者の方がビジネスの変化に対する動きが
早くなる傾向にある。これは、多層型の組織だと最前線にいる社員から意思決定者
(多くは部長職以上)に報告が上がるまでに時間がかかるため生じる問題である。
また、伝言ゲームを繰り返すうちに言葉が加工され、意思決定者まで正確な情報や判断に必要な
材料が伝わらないことも影響する。対策として、より下位の階層に意思決定の権利を移譲し、
判断のスピードを早めることが必要である。その場合は判断をするのに十分な情報を各意思決定者が
有していることが求められるため、結果としてフラットな情報共有の仕組みや、管理職の高い
情報処理能力が不可欠となる。
対して、フラット型組織では、一人の管理職が抱える部下の数が多くなるので、管理職はより多くの
情報に触れ、承認、上申、留保、棄却などの判断をより素早く、的確にくだすことが必要となる。
よって、やはり管理職には高い情報処理能力が求められる。
以上からおわかりいただけたと思うが、日本ではあまり魅力をもって語られない中間管理職は、
これからのビジネスの成功の鍵を握る存在となる。それに合わせて、マネージャー職が再び脚光を
浴びる日もやってくるのではないだろうか。

 

■組織と機能
ポジションの数は前述のような組織スタイルだけでなく、機能の持ち方にも依存する。
例えば、事業部ごとに独立採算制をとるような組織の場合、各組織に最終意思決定者およびその一部の
決定を移譲された中間管理職が存在することになる。他方、機能別組織を例に挙げると、機能の数だけ
管理職が存在し、その規模に応じてさらに下位の管理職者が求められる、というわけだ。管理職の数に
適正はないが、今後組織を見直す際は、意味のないポジションが存在していないかを精査することから
始めていくと良いだろう。有能なマネージャーが多く存在する明るい未来を見ることができれば
この上ない幸せである。

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