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Hot HR vol.76 被災地の現状と雇用の実情、ミスマッチを解消するためには?

2013.12.18

#Hot HRメールマガジン バックナンバー

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Hot HR
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◆企業が相次いで倒産・休業◆

 

震災後、企業の倒産・休業が相次ぎ、失業者・休職者があふれています。
4月から新社会人として働き始めるはずだったのに、自宅待機・内定取
り消しになってしまった新卒者も数多くいます。帝国データバンクが発
表した5月11日時点での倒産企業は87社で、5月中には100社を越えるの
ではとさえ言われており、一企業が倒産すれば下請会社や取引会社など
もドミノ倒しになって崩れていってしまうこの惨状…このような中、
多くの企業や自治体が積極的に被災者雇用に動いています。

 

◆被災者の採用に力を入れる企業・自治体の取り組み◆

 

サントリーやネスレ日本など多くの企業や自治体が被災地枠を設けて今
春入社の内定を取り消された学生や今年就職活動の学生を支援していま
す。もともと厳しかった就職状況に今回の震災が拍車をかけましたが、
今年から少しずつ始められていた既卒学生の採用も浸透しつつあります。
また、新卒に限らず全国的に多くの企業が中途採用・臨時採用に名乗り
をあげています。

 

◆被災者雇用において浮き彫りになった課題点◆

 

このように各社、各自治体で被災者の雇用施策を進めていますが、多く
の求人の提供に対してミスマッチが起こっているそうです。被害の大き
かった岩手・宮城・福島3県の被災有効求職者数は3万5278人で、現在
被災者を対象とした全国の有効求人数は3万6578人。つまり単純計算す
ると倍率は1倍で仕事はあるはず。しかし就きたい仕事や理想の条件等
には合わず、実際の応募は2割とも言われています。こうしたことから
被災者雇用における課題が浮き彫りになってきました。

 

□地元を離れたくないという想い
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家族を亡くし、まだ住居もままならないことから地元を離れて働くこと
に多くの被災者が抵抗を持っています。雇用する側ですぐに入居できる
単身寮を用意しているものの、家族で住めないのならばこの仕事は難し
いと判断する人、ハローワークで開口一番に「できるだけ近くに仕事が
ないか」と問い合わせてくる人がとても多いそうです。子供の転校の心
配等もあり、地元へのこだわりがミスマッチの大きな要因となっている
ようです。

 

□魅力的な雇用枠をいかに発掘し求人情報を伝えていくか
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多くの求人情報が出ていても、必要なところへ情報が行き届きづらいと
いう現状があります。ハローワークの窓口での個別対応や求人票のパソ
コン利用は求職者数が多いがために行き詰っており、職探しの環境その
ものが十分に整っていないのです。避難所の施設面に生じている格差も、
平等に職探しができない大きな要因になっています。今回の震災を受け
て飛び交う様々な情報がソーシャルメディアなどで集約され、被災者の
便宜を図っていることが注目されましたが、ネットだけに依存せず避難
所への貼り紙の掲出や訪問など地道な告知活動も必要であると言えるで
しょう。

 

□先が見えない不安
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未曾有の大震災で家屋も財産も全て失ってしまったひとたちは、本当に
「ゼロからのスタート」という状態で、これからいくらお金が必要なの
か、いつからいつまでどこでどのような暮らしをするかも見当がつかな
いことと思います。衣食住や安全を確保できなければ、会社で働いたり
集団と関わったりすることは欲求五段階説で言われているように大変難
しいことなのです。

 

◆雇用において、わたしたちができること◆

 

【できるかぎり不安を解消する】
雇用する側として各社ができることとして、まず、住居や就業期間など
被災者が不安を抱えている点を柔軟に対応し解消できる体制をとってお
くということが大切です。住居準備費用の負担・貸し出し、物件探しの
お手伝いなど全面的なサポート体制が必要とされています。また、求職
者それぞれの事情を汲んであげられるよう複数の就業期間や就業形態を
提示することも求められています。勤めていた会社が完全に倒産してし
まった人、工場の復旧まで休職となってしまった人、しばらく他の県で
働くことを決意している人、何ヶ月後あるいは何年後かには戻りたい人、
自分の職歴・スキルを活かしたい人、未経験でも大丈夫なら頑張りたい
人…ありとあらゆる不安で仕事への応募に踏み切れていない被災者の方
が多くいると思います。

 

【雇用による復興…採用だけではない!】
現代の採用活動には多額のコストがかかっています。大量採用できる大
企業はスケールメリットで採用活動を効率よく行えますが中小企業では
サイトへの掲載料やその他機能、紹介手数料などが高くついてしまい採
った人材がすぐに辞めてしまったり思うようなパフォーマンスを発揮で
きなかった場合に大変損をしてしまうことも少なくありません。採用活
動だけに多額のコストをかけても、その後の教育が不十分では今後企業
を支える社員の育成にはつながらないのです。震災による大打撃を負っ
た今、元に戻すということで精いっぱいなのが本音ですが、日本の真の
復興を考えると、育成への投資もしていくことも認識する必要大です。

 

人を育てるために出来ること、そして今被災者に対して適切な雇用方法
をもう一度見直してみてはいかがでしょうか?

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