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Hot HR vol.70 マネジメント入門(中国編)

2013.12.18

#Hot HRメールマガジン バックナンバー

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5分で分かる最新人事トレンド
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今年の11月20日、ジェイエーシーリクルートメントの調査によれば、本年度
日本企業が採用した外国人のうち47.1%が中国人になるそうです。
ディスカウントストア大手のドン・キホーテでは、今年より新卒入社の4割を
中国人にするという大胆な人事戦略を採用しました。
ドン・キホーテの安田会長は「仕事はワークではなく、ゲーム」と発信し、
自由な店舗権限委譲を実現してやりがいのある職場を作っている。それに共感
した上昇志向の強い中国人学生達が多く集ったという良い例でしょう。」と今後も
更なる優秀な人材の採用を目指すと意気込んで語りました。

 

そこで、今回のテーマはどんどん身近になる中国人社員についてです。現状の日本
企業では様々な国籍やバックグラウンドを持つ社員の登用が、残念ながら諸外国の
企業に比べてまだまだ遅れています。ところが、ドン・キホーテの発表のように数年
以内にあなたの職場には中国人社員が半数を占めているかもしれません。

 

そのような時、あなたは中国人社員とうまく付き合っていくことができるのでしょうか?
中国人社員と付き合う上でどの程度知識を持っていますか?知らなければならない
ビジネスカルチャーから中国人部下のマネジメント方法を簡単にご紹介します。

 

◆◆日本人と正反対 ビジネス手法の傾向◆◆

 

┏┓残業するのはデキない人?
┗Ⅰ━━━━━━━━━━━━━━

 

中国人は残業を良しとしません。
何故ならば、家庭や趣味そして勉強などに時間を費やすことも
重要であると考えているからです。そして、就業時間内に結果を出すことが
できないのは能力に欠けるとも考えているからです。

 

日本であるならばサービス残業などを始めとして滅私奉公することを
一種の美徳とする考え方もあります。残業時間の多さや睡眠時間の少なさをお互いに
自慢しあったりすることもあるでしょう。
ところがこれは中国人にとっては到底理解できない自慢話であり、
「自分は自己管理(マネジメント)ができない」と言っているも
同然となってしまいます。

 

肌の色が同じだからといって同様の考え方を求めてしまうと
トラブルとなってしまうケースもありますので注意しましょう。

 

┏┓マネジメント手法の違い
┗Ⅱ━━━━━━━━━━━━━━

 

中国の日系企業で働く中国人社員にアンケートを取った所、
中国人社員が感じる日本人上司の印象は

 

①監視が厳しく規則や業務指示が細かい。
②部下への命令が上司の仕事だと思っている。
③真面目で勤勉だが業務効率が悪い。
④頭が固く、対応に柔軟性が欠ける。

 

という意見が80%を占めていることがわかりました。物事を詳細に規定してビジネスを行う
日本式マネジメントは、中国人社員にとってフラストレーションが溜まってしまう方法なのです。
一方、中国人社員にとっては

 

ⅰ大きな権限を与え仕事を任せる。
ⅱ残業をせず時間内に結果を出す。
ⅲ変化に対する対応力の高さ。

 

といったことに働く動機を求めたり、仕事選びの際の重要度をこの3点に設定している社員が
多いです。そうした彼等の良さを引き出し、不満を抱かれないようなマネジメント方法に
切り替えましょう。

 

┏┓コミュニケーションに求めるもの
┗Ⅲ━━━━━━━━━━━━━━

 

中国人のコミュニケーションは非常に直接的です。日本人は同僚と自分の給料やボーナス
について具体的な額を出して話したがりません。ところが、中国人社員とっては当然話すべき
内容なのです。万が一、給料やボーナス額について納得できないことがあれば、すぐ上司へ談判し、
交渉しに行きます。

 

このように中国人社員はコミュニケーションにおいて、自分自身の意見を持つことが当然と
考えられています。それは上司や同僚にも同様であり、日本人にありがちな「阿吽の呼吸」や
「背中で語る」といったコミュニケーションスタイルでは、「日本人社員は何を考えてるか
わからない」とみなされ、お互いの信頼関係の構築に時間がかかってしまいます。

 

また、直接的なコミュニケーションで激しい討論になった場合、日本人は人間関係の悪化を
恐れてしまいがちですが、中国人社員にとってはそうした討論が日常茶飯事です。声も大きく、
日本人から見れば喧嘩をしているように見えてしまうかもしれません。
その背景には、国名が10回以上変わっている中国では大声で主張して、自分自身を守らなければ
生きていけないという歴史的遺伝があります。大声で議論していることも、中国人社員にしてみれば
お互い主張をしているというだけの話で、喧嘩をしている意識はほとんど無いのです。

 

したがって、彼等に負けずしっかりとした考え方/主張を持ち、周囲に発信していくことが重要と
なってきます。

 

◆◆では、どのようにマネジメントすれば良いのか◆◆

 

以上のような特徴を持った中国人社員に対して、どのようにマネジメントすれば良いのでしょうか。

 

中国人社員達が自らの仕事内容を明確にし、給与について同僚と情報交換をし、
納得ができないことがあって上司であるあなたの元に談判に来たとしましょう。
そこで上司であるあなたはどのように対応しますか?
要求をそのまま受け入れますか。上司や人事・総務に確認して時間を稼ぎますか。

 

取るべき対応は、彼らの仕事内容や給与が『正しく、公平であること』を示し、道理に適って
いることをきちんと説明することです。もちろん大前提には、職務が明確化されており、評価・報酬
制度が就業規則などの各種規則に基づき整備されていることが必要です。

 

日本人社員ならば、仕事内容や給与の差に関して会社に説明を求める人は少ないでしょう。
しかし、中国人社員は日本人社員と同じように『暗黙の了解』では物事を理解してくれません。
残業をなぜしなければならないのか?どうすれば給与が上がるのかを明確に説明できなければ、
優秀な中国人社員達はあなたの元を去っていってしまうでしょう。

 

今後、中国人という力を会社の力としていくならば、マネジメントする力は必要不可欠です。
中国の若者達は大きな夢を持ち、その上昇志向は日本人の若者とは大きな差があります。
そして、我々とは異なる考え方、習慣を持っています。今後我々がすべきことは、
多様性を受け入れて「価値」へ転換していくことが飛躍へと繋がっていくはずです。
自分とは違う考えを持った社員をマネジメントできる力を、個人個人が持つべき時代ではないでしょうか。

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