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Hot HR vol.47-年齢差別による優秀人材の流出

2013.12.18

#Hot HRメールマガジン バックナンバー

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5分で分かる最新人事トレンド
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ますます深刻化する少子高齢化。
そんな状況下、年齢差別による雇用形態や定年退職を含めた人事制度は
今後の日本にとってマイナスかもしれません。

 

◆◆シニア層のベテラン人材が中国に転職?◆◆

 

「日本の団塊世代の大量退職」と「中国の高度経済成長による人材不足」
が掛け合わさって、現在中国へ転職あるいは再就職する日本のシニア世代
が増加しているそうです。

 

特に製造業における品質管理や技術の面で需要があり、熟練した優秀な
日本人指導者に注目が集まっています。そのため、人材派遣会社による
「シニア転職ビジネス」も発展傾向にあります。

 

中国をはじめ多くの海外企業では、貴重なベテラン人材を経営戦略に活か
そうとする風潮が定着しており、それに対応する環境も整っているのです。
このことは定年退職の風土が根強い日本において優秀な人材が海外に流出
してしまうという脅威であるともいえます。

 

アメリカでは1967年に「雇用における年齢差別禁止法」が成立しており、
EUでは高齢化を背景に、2000年に採択された「雇用および職業における
多様な年齢層に関する行動規範」を基として各国で定年制の廃止や年齢
差別禁止に関する法令がつくられました。

 

一方、日本では2007年の10月から「改正雇用対策法」が施行され、募集及び
採用に年齢制限を設けることができなくなりました。しかし実際には、未だ
年齢差別は雇用される側としてはベテラン人材だけにかかわらず大きな壁と
なっています。

 

◆高齢化著しい日本◆

 

総務省の統計によると、今年の9月時点で日本の高齢者人口(65歳以上)は
2898万人で、総人口の22.7%にものぼります。
国際労働機関(ILO)の調査では、日本の15歳以上の労働力率の将来推計は
2020年には約55%で先進国の中でもかなりの低水準になるだろうと指摘され
ており、労働力の低下の深刻さがうかがえます。

 

しかし、日本の定年企業正社員の約60%が就業の継続を希望しているという
事実が労働政策研究・研修機構による以下の調査結果「団塊の世代の就業・
生活ビジョン(2008年)」でも明らかになっています。

 

就業継続を希望する理由
・収入のため 80.5%
・健康・体力維持 58.9%
・知識や能力を活かす 34.2% <<< 注目

 

就業希望先
・これまでと同様の仕事 46.8%
・知識や経験が活かせる仕事 45.5% <<< 注目

 

このように、今まで培ってきた知識や経験を活かして定年後も働き続けたい
というベテランの方々が多くいるのです。日本の企業がこれまで日本の経済成
長に大きく貢献してきたベテラン人材を活かしきれないということは、
今後の世界的な競争においても優位に立ちづらくなるのではないでしょうか。

 

◆ダイバーシティ・マネジメントのすすめ◆

 

そこで重要なのがダイバーシティ・マネジメントの考え方です。
今、多くの企業では「人材の多様性」を活かした経営が求められています。
個々の違いを認め、各自の個性を発揮しやすい風土をつくることで、新たな
強みが生まれます。

 

「性別」「人種・国籍」「身体障害」に加え、今回指摘しました「年齢」も
ダイバーシティ・マネジメントを進めるにあたって重要なファクターです。

 

多くの企業がグローバルに事業を拡大していく中、こういった多様性を活かす
ためにも古く柔軟性に欠いた価値観を一度取り壊して、あらゆる角度で優秀な
人材が公平に活躍できる人事・雇用制度やシステムを構築していかなければ
なりません。きっとそれは今後の少子高齢化社会、グローバル化社会を生き抜
く企業の一条件となっていくはずです。

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