人事情報満載!無料メールマガジンン「Hot HR」
2008年2月19日 vol.9 残業代未払い訴訟と職務の明確化の重要性
2008年1月、日本マクドナルドが残業代未払いにより内部告発されました。 この訴訟の争点は、原告者のポジションである店長の職務内容が本当に管 理職にあたるか、名だけの管理職ではないかという点でした。
訴訟概要
日本マクドナルドの熊谷市の店長高野さんが「権限のない店長を管理職扱 いし、残業代を支払わないのは不当」として、未払い残業代や慰謝料など 計約1350万円の支払いを求めた。
訴訟の原因
原告者の証言を下記にまとめてみる。
「99年に別店舗で店長に昇格して以降、残業代が支払われなくなった。残
業が月100時間を超え、2ヶ月間も休みがなかったこともある。
部下はほとんどがアルバイトであり、社員は1人いるかいないかである。
そのため、アルバイトの採用や教育、シフト作成、金銭管理などのマネ
ジメント業務をこなす一方で、店頭や調理場にも立たなくてはいけない
状況であった。」
人件費削減や、営業時間延長で勤務時間が伸びる一方で収入は増えず「こ
れでは過労死する」と05年5月労働組合の「東京管理職ユニオン」に駆け
込み、会社を相手に提訴するに至った。
判例
1月28日東京地裁は、未払い残業代約503万円と、労働基準法に基づきその
半額について懲罰的な意味合いを持つ「付加金」を合わせ、計約755万円
の支払いを同社に命じた。
この訴訟の争点であった、原告者の職務内容が「管理監督者」に当たるか
という点は、
「職務や権限は店舗内の事項に限られ、経営者と一体的といえる重要なも
のではない。労働時間の裁量もない」
として管理職には当たらないと裁判官は判断した。
日本マクドナルドは29日、同社敗訴とした1審東京地裁判決を不服として
控訴した。
この事件から学ぶこと
経費を削減するため、権限がないのに社員を管理職にし、残業代を支払わ
ずに長時間労働を強いるケースは多くあります。
この場合はそのように扱われた社員による内部告発や退職した社員が転職
した際に、同じ職種にも関わらず残業代が支払われることで、前職の会社
での残業代未払いに気づくケースも多くあります。
外食産業や流通・小売業だけでなく、他の業界でも残業代未払いによる訴
訟は多発しており、これらの原因は職務が支払い義務が生じない労働基準
法上の「管理監督者」に該当するかが不明確であることです。
ジョブディスクリプションが会社を法的リスクから守る
この事件の場合は原告者・被告側双方にとって、訴訟にかかる金銭的、時
間的コスト以外にもマイナス要因があります。例えば、
・ 原告者は支払い金額が低い上に、再就職が容易ではない
・ 被告側は会社のイメージダウンにつながる
などです。このようなことを事前に防ぐためには、2つの問題を解決する必要があり
ます。
@ 生産性の向上、労働効率を上げる
A 職務を明確にして、社員とコミュニケーションをとる
@は日本におけるビジネスカルチャーの問題があり、長期間労働の仕組み
を改革する必要がありますが、すぐに改善は難しいです。
すぐにできる解決策として、
職務を明確にするジョブディスクリプション(職務記述書)を会社が作成
し、機能させることが必要です。ジョブディスクリプションは、ポジションごとに責任・権限の範囲や具体
的な仕事内容を明記した書類です。
このような訴訟から会社を守るだけでなく、採用や社員教育の指針になり
ます。
また2008年4月にはパートタイム労働法が改正されます。これによりパート
労働者の賃金を決定する際は、正社員との均衡を考慮し、職務の内容、
成果、意欲、能力、経験等を勘案することが義務化されます。
そのため今後、職務の明確化がますます重要となります。
この機会にぜひ、導入を検討されてはいかがでしょうか。
ジョブディスクリプションで職務を明確にしませんか?
当社ではジョブディスクリプション(職務記述書)作成のサービスを行って
おります。お客様ごとにカスタマイズしますので、貴社のニーズに最も適
した商品をご提供いたします。
詳細









